
特 許・実用新案 |
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| 私(相談者)は、奈良県の○○川の畔に工房を持っていて、流木を拾い集めて、これを手作業で一つ一つ加工して「置物」を作っています。その流木を材料にして置物を作る方法は、私が苦心して考えだした方法ですから、絶対に他人には知られたくありません。私は、作り溜めた置物をこれから販売する予定ですが、ダレかが真似をして同じような置物を作り始めないか、とても気になります。他人に同じような置物を作らせないためには、如何すればよいのでしょうか? | ||
貴方の作品「流木を加工した置物」を他人の模倣から守るためには、以下の方策が考えられます。 イ.貴方の作品の技術的特徴がその置物に表現されている場合、特許出願又は実用新案登録出願をすることができます。例えば「流木を材料とし、木と木を接着させて盆栽状に成形した置物」の場合、木と木を接着させる技術内容や盆栽状に成形する技術内容に新規性や進歩性があれば、特許権又は実用新案権を取得できる見込みがあります。ただし、願書に添付して提出する明細書には実施例等の項に「木と木を接着させる具体的な手法」や「流木を置物に仕上げるまでの具体的な手法」の概要(あらまし)を記載する必要があると思いますので、その明細書が公開されたときに、貴方の技術の一端が第三者に知られてしまうおそれがあります。そのリスクを避けたいのであれば、特許出願や実用新案登録出願はしない方がよいでしょう。 ロ.貴方が同じ形状の置物をたくさん作っている場合は、意匠登録出願をすることができます。ただし、意匠権は同一又は類似の意匠にしか及ばないので、数件の出願をしておく方がよいでしょう。また、一品制作品は意匠登録の対象となりませんから、注意する必要があります。 ハ.貴方の作品の「目じるし」を決めて、それを商標登録しては如何ですか。その商標を置物に彫り込んでもよいと思います。現に「木製の置物」(20C01)を指定商品とする商標出願もいくつか見られます。貴方の作品の人気が高まれば貴方の商標の価値も高まり、その商標の有無が置物の売れ行きを左右することも考えられます。ただし、貴方のイニシャルなどの簡単な文字や星型などの簡単な図形は商標登録の対象にはなりません。貴方の特徴を表現したユニークな文字・図形又は記号が好ましいと思います。 二.貴方の作品のうち一品制作品である置物は「著作物」であり、何も手続きをしなくても著作権があるので、著作権法で保護されます。ただし、その著作権は、貴方の作品と同一性のある置物であって、かつ、貴方の作品に依拠して作ったことが明らかな置物にしか及びません。それでも、著作権の行使に備えて、貴方の作品の写真や公表日などの記録を残ししておく方がよいと思います。また、貴方の作品への依拠性を証明するためにも、上記貴方の商標を作品に掘り込んでおくことも有効であると思います。 ホ.以上の説明でお判りいただけると思いますが、上記の各方策にはそれぞれ問題点があるので、上記の説明を参考にして検討された上で、貴方の作品の現物か写真を持参し、また貴方が考え出した「流木を材料として置物を作る方法」をメモにまとめて、信頼できる弁理士へ相談されることをお勧めします。また、上記の手続きをする前に弁理士に依頼して出願状況を調査し、特許又は登録の見込みについてある程度の検討をつけることも有用であると思います。
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| 外国特許出願を考えているのですが、どうすればよいでしょうか? | ||
外国出願する場合には、主として、 1.直接現地へ出願する場合(直接ルート)、 2.パリ条約による優先権主張を利用して出願する場合(パリルート)、 3.特許協力条約(PCT)を利用して出願する場合(PCTルート)、に分けて考えることができます。 1の直接ルートは、出願したい外国の言語で明細書が書かれている場合等、直接出願する方が迅速に出願することができる点有利です。 2のパリルートを利用する場合には、明細書が複雑で出願したい外国の言語への翻訳に相当時間がかかる場合に有利です。基礎出願から1年以内にパリ条約の4条の規定を利用して優先権主張して外国へ出願すると、一定の条件を具備すれば、基礎出願の出願日(いわゆる優先日)に遡って審査等の判断を行ってくれます。 3のPCTルートを利用する場合には、翻訳文の提出時期を最大優先日から30か月まで延長させることが可能です。また、先行技術調査や見解書なども添付されるので、出願した発明の特許性について、ある程度の判断が可能となる点等のメリットが多いです。但し、WIPO等への手数料もコストがかかるので、複数国へ外国出願する場合など利用することを検討した方が良いかもしれません。
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| 私(女性)は、好いアイデアを発案しました。そのアイデアにつき、弁理士へ特許出願の相談をしたいと思っていますが、その弁理士が、私の発明を盗用して、私より先に特許出願をして、私が損をしてしまうということは起こらないかどうか不安です。 | ||
御心配は要りません。 【理由】 T.刑事上の問題 (一)一般論として、弁理士の制度は、特許権等の工業所有権の適正な保護及び利用の促進等に寄与し、もって経済及び産業の発展に資することを目的に存在するものである(弁理士法1条)から、他人のアイデアを盗用するということは、全く許されないのです。この趣旨から、次のように法が展開している。 (1)弁理士は、常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、公正かつ誠実にその業務を行なわなければなりません(弁理士法3条)し、 (2)弁理士の信用又は品位を害するような行為をしてはならいものであり(同法29条)、 (3)更に、弁理士又は弁理士であった者は、正当な事由がなく、その業務上取り扱ったことについて知りえた秘密を漏らし、盗用してはならない(同法30条)。 (二)こういう守るべき規定(遵守規定)を受けて、罰則もあります。 (1)第30条又は第77条の規定に違反した者は、6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する(同法80条1項)。これは親告罪です(同条2項)。 (2)このような、秘密を守り、盗用してはならない趣旨は、弁理士のみならず、弁理士や特許業務法人の使用人その他の従業者又はこれ等の者であった人にも弁理士と同様に罰せられます(同法77条の規定、前記80条の規定)。 これ等は、何れも、刑法の秘密漏示の罪(刑法134条1,2項)よりも重い特別の刑罰規定をおくものであり、より強く、弁理士等によるアイデアの盗用を防止することを狙いとしているのです。 U.また、道徳律、弁理士倫理上の観点から、 (1)会員は、正当な理由がなく、その業務上知りえた秘密を他に漏らしたり、盗用してはならない(弁理士倫理会令第36号、第4条)とあり、刑罰もさることながら、倫理上も許さないことを規定しており、別途、懲戒処分も規定しております。 (2)即ち、弁理士がこの法律又はこの法律に基づく命令に違反したときは、経済産業大臣は次に掲げる処分をすることができる。 一 戒告 二 2年以内の業務の停止 三 業務の禁止 となっており、厳格な懲戒処分を受けるというリスクを伴います。 V.民事上の問題 (1)他人の開発したアイデアを盗用することは、不法行為にあたり、被侵害者は盗用者に対して損害賠償を請求することが出来ます(民法第709条)。 (2)また、委任契約上の代行行為を反故にしたのであるならば、その弁理士は債務を履行していないから、債務不履行となり、これ亦、損害賠償の発生原因となります(同法643,415条)し、不当利得で請求することもできます(同法703条)。 (3)不正競争防止法上の問題 当該盗用にかかるアイデアが、企業上の秘密に該当するものとの認定が出来れば、技術に関する営業秘密を不正に取得したものとして損害賠償の原因となり得る場合があります(不正競争防止法2条1項4号、第4条、民法709条の規定)。 W.盗用特許出願、即ち、冒認出願の特許法上の取り扱い (1)他人の発明につき、無権限で特許出願した場合は、所謂冒認出願として、拒絶理由を受けて特許を取得できず(特許法49条7号)、また、 (2)先願の地位を有することもありません(特許法39条6号)。 (3)更に、無権限で特許を取得したものとして、無効審判の無効原因となり、有効に権利を温存することが出来ません(同法第123条1項6号の規定)。 【むすび】 X.以上のとおり、他人の考えた発明を盗用、冒認して出願をすると当該盗用者、冒認者は、法の厳しい桎梏を受けることとなりますので、安心して相談をお受け下さい。
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著作権 |
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| 各種イラストを描く仕事をしております。具体的に、購買意欲を喚起するために、各種業者の商品へ当該イラストを貼り付けてもらっております。この場合、どのように保護されるのでしょうか? | ||
この場合、商品化権というものが関わってきているようです。日本の法律上規定があるわけではないのですが、一般に商品化権とは、「人の知的創作活動の成果を商品等に利用することができる権利。」といわれているようです。具体的には、著作権法、商標法、意匠法、不正競争防止法、民法など様々な法律が関係しており、それらによって保護され得ると思われます。 いずれにしても、イラスト等の利用許諾について何らかの契約を交わされた後に、商品等を販売してもらった方がよさそうです。イラスト等を使用許諾させる場合の条件は、イラスト、キャラクターごとに様々です。許諾する側と許諾を受ける側との力関係に左右されることもありますが、知名度があり、人気の高いキャラクター等は高額な使用許諾料となっています。 独占的な使用許諾にするか、非独占的な使用許諾にするかなども検討する必要があります。契約の規定については、使用許諾条件(国内に限るなど)、支払い条件(ロイヤリティーなど(対価))、販促協力、譲渡禁止、解除条件、契約満了後の取り扱いなどの条件が内容に盛り込まれます。
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意匠 |
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| ある製品の販売を検討していますが、その製品群は、多種の外観を有する製品群であり、何とかこれらを保護したいと考えております。しかし、コストはあまりかけたくありません。 | ||
結論から申し上げると、外観に特徴がある総ての製品についての意匠登録をすることが、理想的には望ましいと思えます。意匠権の効力には、類似範囲も含まれる(意23条)のですが、製品によっては類似範囲が極めて狭くなる場合等もあるからです。一つのデザインコンセプトから多くのバリエーション意匠が創作されているのであれば、関連意匠制度(意10条)を利用して出願するのも良いかもしれません。 また、コスト面を意識するのであれば、全く別の観点から、例えば、他の産業財産権制度による保護を検討することも有益かもしれません。例えば、製品に何らかの共通する特徴、例えば、材質が特有である、構成に共通部分がある等の事情があれば、特許等の出願を検討することも可能です。製品は外観にも特徴がありますが、同時にある特性の材質で構成されており、従来品にはない有利な効果を奏していれば、特許出願も可能です。コストを抑えたい場合、多数の意匠出願よりも、特許出願の方が安易に仕上げる事ができるかもしれません。 但し、そのような場合であっても、理想的には、意匠出願と、該当すれば特許出願をしておくのが望ましいです。
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商標 |
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| (一見して複数の商標(3つの商標)が商標見本に記載されているような)願書(1つの願書)で出願したいと考えております。3つの商標について権利化したいのですが、何か問題がありますか? | ||
商標見本には、3つの商標が記載されているようにみえるのですが、3つの商標について権利化を希望されるのであれば、3つの商標について、別々に商標登録出願をする必要があります。商標法は、一商標一出願制度(商6条)を採用しているからです。
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| 登録商標の権利範囲はどのようになるのでしょうか? | ||
商標権の効力は、指定商品又は指定役務(指定商品等という)について登録商標の使用をする権利を専有することができるという、いわゆる専用権(商25条)と、商標権の本来的な効力を実行あらしめるために、登録商標の類似範囲内での他人の商標の使用を排除する、いわゆる禁止権(商37条1号)とに分けて考えることができます。 登録商標の類似範囲内とは、指定商品等について登録商標に類似する商標の使用、指定商品等に類似する商品又は役務(以下商品等という)について登録商標の使用、及び指定商品等に類似する商品等について登録商標に類似する商標の使用等が該当します。 指定商品等の類似範囲については、特許庁審査基準(類似群コード等)を参照できます。 商標の類似とは、外観、称呼、観念のうち、いずれか1つが相紛らわしく、出所の混同を生じるほどに近似するものと解されています。 私たちは、特定の商標が付された商品を購買し使用し、又はサービス(役務) の提供を受けて気に入った場合に、次に同じ商品を購入、又はサービスの提供を受けようとするとき、その商標を記憶しており、当該商標を手がかりに購入、サービスの提供を受けるのが通例であります。 商標を視覚に訴えて外観を通じて記憶したり、その商標の文字が示す発音等を通じて称呼によって記憶したり、その商標の文字等が意味する一定の意義、観念を通じて記憶することもあります。従って、商標の類似範囲を検討する際には、上記のような3つの要素が同一又は類似であるか否かを検討することが、原則として重要です。
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