小中高生向け知的財産授業 報告
東京
知的財産特別授業「台東区少年少女発明クラブ」
- 日時
- 2023年2月11日(土) 14:00~16:00
- 対象者
- 小学1年生~中学3年生28名
- 会場
- 台東区生涯学習センター301号室
- 講師
- 伊藤夏香、丸山輝、福田純一、金子彩子
- 授業
- まず、クラブ生2人、講師4人、クラブスタッフ1人で、寸劇を行い、日常の不便さを転換することで発明が生まれることを伝えました。
次に、丸山委員が実務経験を基に、レンズ付きフィルム(使い切りカメラ)の発明や知的財産権、フィルムの研究から転じて生まれた顔用美容ジェルの発明や知的財産権のお話をしました。レンズ付きフィルムと顔用美容ジェルが同じ会社の商品ということに驚かれたのではないでしょうか。丸山委員がジェルの実製品を持参し、クラブ生は手にジェルを塗って見た目やテクスチャ、感触を楽しんでいました。
次に、弁護士でもある福田委員が、アニメキャラクタのイラストを転写したケーキや、アニメキャラクタの形態を模倣した菓子パン、キーホルダなどホンモノ・ニセモノの写真で紹介しました。著作権やその大切さについてしっかり認識できたと思います。
後半は、「あったらいいな、こんなペン立て」の発明工作をしました。消しゴムが底に落ちても拾いやすいペン立て、トレイとしても使えるペン立てなど、自分の課題にあった、一人一人違うペン立てを工夫して作成しました。完成後は、ペン立てのひとつひとつの工夫を発表し、紹介しました。
■ご依頼者様のコメント
子供たちの発想力には改めて驚かされました。先生方の説明に興味津々な姿に、開催できてよかったと感じております。
■担当講師の感想
クラブ生から「どうして知的財産の授業をしようと思ったのですか」と質問を受けました。その回答として、小中学生が工夫して発明をする瞬間に立ち会えることが大好きだから、と改めて実感しました。
知的財産特別授業「タワーホール船堀」
- 日時
- 2022年11月20日(日) 14:00~14:15
- 対象者
- 未就学児~6年生/計約30名
- 会場
- タワーホール船堀 2Fバンケットルーム
- 講師
- 金子 彩子、斉藤 進、山下 滋之、伊藤 夏香、谷島 隆士、小屋迫利恵
- 授業
- 江戸川区のタワーホール船堀の2Fバンケットルームにて、小学生を対象(保護者同伴の未就学児含む)に、発明工作授業を行いました。この体験講座は、新型コロナウィルス感染症の影響により、3年ぶりの開催となりました。
電子紙芝居を観てもらった後に、発明工作授業としてマスクケースの工作授業を行いました。発明工作授業では、まずマスクケースの簡単な説明と、イメージが湧きやすいようにサンプルを数点見てもらいました。その後、江戸川区側で用意してくれた、画用紙、ケント紙、シールやマスキングテープを使って、かっこよく(かわいく)装飾を施した個性豊かな自分だけのマスクケースを完成させることができました。出来上がったマスクケースについて、6人ほどに工夫点や、意匠性(装飾点)などをそれぞれ発表して頂きました。全員、自信をもって発表することができ、親御さんにもたいへん満足していただけました。子供たちは、自分の作品(発明)を「家で使うんだ」と言って、手提げ袋に大事に入れて持ち帰ってくれました。
■江戸川区産業ときめきフェア実⾏委員会事務局の感想
先方の窓口担当者より「第24回産業ときめきフェアにご協力いただきましてありがとうございました。…皆様のご協力のおかげで大きな事故もなく盛況の内に終了いたしました。ご協力を賜りますようお願い申し上げます。発明工作授業はフェアのイベントの中でも一番人も集まっており、楽し気な様子が伺えとても良かったです。開催をしていただきありがとうございました。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。」との感想を頂きました。
■担当講師の感想
本講座の前後にイベントが入っており、時間的に、資材の搬入搬出等がとてもタイトでした。しかし、オブザーバー参加して下さった委員のお陰で、教室設定等がスムーズに進みました。オブザーバー参加の方々に感謝します。
授業自体は、生徒さん達の手が止まることもなく、皆さん楽しそうにマスクケースを作って帰ってもらえたのが印象的でした。保護者からも久しぶりの体験型授業だったせいか、大変喜んで頂けたと思いました。
知的財産特別授業「世田谷区立中里小学校」
- 日時
- 2022年10月28日(金) 10:30~12:20
- 対象者
- 小学5年生 31名
- 会場
- 世田谷区立中里小学校
- 講師
- 原田 潤子、小屋迫 利恵
- 授業
- 今回は、小学5年生を対象に3限目、4限目の2コマを使って発明工作授業を行ないました。詳細は、以下の通りです。
(1) 講義(3限目)
最初に「特許ってなあに?」の第一章の電子紙芝居を見ていただき、その後、講義を行ないました。電子紙芝居では、事前に決めて頂いた生徒さん数名および先生に各役を演じていただきました。
講義では、身近な発明品(カップヌードル、瞬足)、小学生の発明品(ハルカのペーパースコップ、洗濯バサミまとめる君、テリッパⓇ、さんぽセル)について触れながら、いろいろな工夫が権利で守られていることについて説明しました。
(2) 発明工作(4限目)
教室にて「空飛ぶおもちゃ」を題材にした発明工作に取り組んでいただきました。
「空飛ぶおもちゃ」の製作後は、体育館に場所を移して、製作した「空飛ぶおもちゃ」の飛距離を競う飛距離コンテストを開催しました。コンテスト後は、表彰式を行い、上位3名の生徒さんに表彰状および記念品(動物クリップ)をお渡ししました。
■ご依頼者様のコメント
ご依頼者様からは、「先生方のおかげで、子どもたちが興味深く、一生懸命に取り組めた、素晴らしい時間を過ごすことができました。ぜひ来年度以降は、毎年の授業に組み込ませていただき、継続的にご指導いただけたら幸いです。」(一部抜粋)とのコメントをいただきました。
また、生徒さんからは、アンケートにて「いろいろな工夫をして何かを作ったり飛ばしするのが楽しかったです」「日常で『困った』ことを発明に変えてみたいと思いました」「小学生でも発明が出来るので私も発明したいと思った」などの感想が寄せられました。
■担当講師の感想
とても活気のあるクラスで、生徒さんが講義、発明工作共に非常に熱心に取り組まれていたのが印象的でした。授業の最後に記入をお願いしたアンケートでも、講義を聞いて理解したことや感じたこと、具体的に発明工作で工夫した部分、発明に対する今後の意欲など、生徒さん全員がはみ出さんばかりに感想を書き込んでくださり、とても感心しました。発明工作では、一人一人が、形、大きさ、重さ、材料などを工夫し、それぞれ素晴らしい作品ができました。ご担当の先生も、事前打ち合わせの段階から非常に熱心にご協力くださり、とてもありがたかったです。
知的財産特別授業「町田市少年少女発明クラブ」
- 日時
- 2022年9月4日(日) 10:00~12:00
- 対象者
- 小学3年生~中学2年生 10名(他 保護者6名 クラブ指導員5名)
- 会場
- 町田市子ども創造キャンパスひなた村カリヨンホール
- 講師
- 高原 千鶴子、上田 精一
- 授業
- 1.知財に関する講義(25分)
2.今日の工作のテーマ、「片手でもてるかな」に関する説明(5分)
3.発明工作(60分)
・参加者が少なかったこともあり、生徒の保護者・該クラブ指導員にも参加してもらい、生徒と競ってもらいました。
4.工作・作品紹介・表彰式・感想文作成(30分)
・各作品の紹介を(生徒の保護者・該クラブ指導員の作品も含め)しました。
親子での工作については、親子対決の判定もしてみました。以外と好評だったように思います。
また、「子ども発明体験修了書」も授与しました。時間の関係で、男女代表者2名に授与し、他の生徒には追って該クラブより渡してもらいました。
■生徒のコメント(生徒の感想文より)
・楽しかった。説明で初めて知ったこともあった。(中1)
・クイズが楽しかった。(小3)
・弁理士の方々が気軽に話しかけてくれたので、楽しく受けられた。(中2)
・発明品を作ってみて勉強になった。これからも発明を頑張りたい。(小3)
・身近なテーマなのに、色々な発明の仕方があることに気付かされました。(中2)
・不便なことを解決するために考えることが楽しかった。もっと解決したくなった。(小4)
・皿の横にガードを設けるなどいろいろと工夫をした。(小4&小5))
・色々と工夫して出来たときは嬉しかった。もっと色々発明したくなった。(小5)
・動物クリップペンもらって嬉しかった。(小3)
■ご依頼者様のコメント
町田市少年少女発明クラブ事務局長 近本 明様より、下記のようなメールを頂きました。
『今日は素晴らしい講座を実施していただきありがとうございます。
コロナ禍の中でこんなにも素晴らしい講座を開いていただけてありがたく思っています。
会員の参加者は思ったよりも少なかったですが、その分密度の高い講座になったと思います。
ありがとうございました。
小泉会長も私に「いい講座だった。またお願いしたい。」と申していました。小泉会長は年間のクラブの活動を記録するクラブニュースの編集長ですので(1号から。現在35号)次回のクラブニュースの発行が楽しみです。
会員の保護者からは「親も一緒に楽しめて楽しい講座でした」との声が上がりました。』
■担当講師の感想
知財講座並びに工作教室について、生徒たちは工作に真摯な態度で取り組んでいました。
また、声をかけると保護者・指導員も積極的に参加され、楽しそうに工作をしていました。
指導員の方々の控えめながら組織だったかつ的確な準備・後片付け時のサポートには大変助かりました。
知的財産特別授業「世田谷区立深沢小学校」
- 日時
- 2022年7月22日(金) 14:00~15:30
- 対象者
- 小学生 40名(1年:10名、2年:7名、3年:6名、4年:9名、5年:6名、6年:2名)※当日は、欠席もあり36名参加。縦割り班18名×2クラス
- 会場
- 世田谷区立深沢小学校
- 講師
- 原田 潤子、播磨 里江子(オブザーバー:小屋迫 利恵、鶴田 聡子、竹澤 誠)
- 授業
- 世田谷区立深沢小学校様では、子供達に工作等の課外体験を提供する深沢工房という小学校独自の委員会を運営されています。今回は、夏休みのイベントの一つとして、「みんなで発明家になろう!」をテーマに工作授業を行いました。発明のテーマは空飛ぶおもちゃ。どうやったら遠くまで飛ぶかな?という点を工夫し、最終的には各人が作り上げた発明を一斉に体育館で飛ばしてみるという授業を行いました。
今回は、小学1年生から6年生という幅広い学年が参加する形となりましたが、コロナ禍を考慮し、工作授業(体育館での飛距離コンテスト前まで)については、各学年混合の2つのクラスとし、2つの教室(図工室、算数教室)に分かれて生徒間が一定の距離を保てる状態で作業を行いました。
<スケジュール概要>
(1)電子紙芝居、発明工作説明(20分)、(2)工作(工作中、発表をしたい人は工夫したところ等を発表)(35分)、(3)休憩と体育館へ移動(10分)、(4)飛距離コンテスト(体育館にて)(15分)、(5)感想文、特許証など表彰式(10分)
(1) 電子紙芝居、発明工作説明(20分)
電子紙芝居「パン職人とレオ君の物語」の動画を各教室で投影しました。発明とは何か、について理解をしてもらいました。動画の後、発明工作「空飛ぶおもちゃ」について、用意したパワーポイントを用いながら説明しました。動画で学んでもらった「工夫」に着目して、遠くまで飛ばすための工夫、デザインの工夫、ネーミングの工夫など、様々な工夫の仕方があることを説明しながら、「特許」「意匠」「商標」という言葉にも触れてもらいました。子ども達は、興味を持った様子で真剣に聞いてくれていました。
(2)工作(工作中、発表をしたい人は工夫したところ等を発表)(35分)
工作をした後、各人が作った「空飛ぶおもちゃ」を、体育館でどのくらい飛ぶか飛距離コンテストを行うことを事前に生徒達に伝え、自由に工作をしてもらいました。紙皿2枚、紙コップ2つ、わりばし、方眼紙、はさみ、セロハンテープについては事前に各人の席に配布し、その他の材料(色画用紙、折り紙、シール、モール、風船、ストロー、マスキングテープ、クラフトパンチ、のり、ホチキス、定規、クレヨン、マジック等)については自由に取りに使えるようにまとめて用意をしておきました。工作の途中で飛ばす実験をしたい場合は、教室の外に出て、廊下で試してよいこととしました(事前に学校側に確認のうえ)。完成したおもちゃには、各自、学年と氏名、おもちゃのネーミングを書いてもらいました。最初の5-10分はどう作るか迷う子もいましたが、いったん作りたい形が決まると集中して手を動かし、楽しそうに廊下で試作品を飛ばしては、時間ギリギリまで改良をしていました。
(3)休憩と体育館へ移動(10分)
各人が工作した「空飛ぶおもちゃ」を持って、飛距離コンテストのために体育館へ移動しました。廊下にて1年生~6年生の順番に並んでもらい、順番に移動をしました。もともと2つの教室に分かれて工作授業を行っていた為、体育館に近い教室から先に移動をし、混乱を避けるように注意しました。
(4)飛距離コンテスト(体育館にて)(15分)
各人が工作した「空飛ぶおもちゃ」を、体育館の端から学年ごとに一斉に飛ばして距離を競い合いました。参加人数や飛ばす力なども考慮し、一年生グループ、二年生グループ、三・四年生グループ、五・六年生グループの4つのグループに分けて各グループの1位~3位を決定すべく、一斉に2回ずつ飛ばしました。三年生以上のグループになると予想以上に遠くに飛び、体育館の横距離では足りずに壁に当たってしまう子も出てきた為、急遽、体育館の縦距離を利用して測定するように変更しました。時間短縮のため、実際の距離測定はせず、落下点にマーカーを置くことにより、各グループの上位3位までを記録するようにしました。各自、ルールを守りながらも、最も楽しそうで盛り上がった時間となりました。
(5)感想文、特許証など表彰式(10分)
飛距離コンテストが終わった人から、体育館近くの図工室に戻り、感想文を書いてもらうとともに、飛距離コンテストの表彰式授与(上位3名。賞品は動物クリップペン)、子ども特許証の授与(全員)、参加賞(水平ノート)の贈呈を行いました。感想文は、低学年も多かったため、「たのしかったこと」「くふうしたこと」「その他思ったこと」を書いてもらうように事前に説明しました。子ども特許証や賞品は好評で、嬉しそうに持ち帰ってくれました。
■参加者の感想(一部抜粋しての紹介)
「とにかくかるいものをつくろうとしました。」(1年生)
「2いになれてうれしかったです。ちからをいれたらよくとびました。ブーメランのようにしたことがくふうです。」(2年生)
「ふうせんの力を利用するか、ゴムの力を利用するか、まよいました。」(3年生)
「さいしょは何を作ればいいかわからなかった。けど、色々な人にたすけてかわいいのができて楽しかったです。」(4年生)
「楽しかったことは摩さつ力をしらべたり形などを工夫してわりばしのふくろを外側にはって着地したときにすべりやすくしてさらに内側をけずってかるくした。」(5年生)
「色々な物を使って工夫できるのが楽しかったです。短い時間の中で考えて作った物なので、全然飛ばなかったけれど、面白かったです。来年も(もういないけど)やった方がいいと思います(何様w)」(6年生)
■ご依頼者様のコメント
「昨日はどうもありがとうございました。無事講座を開催することができ、感謝しております。空飛ぶおもちゃを作って飛ばす、という子どもが大好きなものが詰まった講座で、様々な形のおもちゃを一所懸命考えて作る姿がとても印象的でした。そして飛ばした時に思っていたより飛んだ!と喜んでいる様子が見ていてこちらも嬉しかったです。
本当にありがとうございました。また来年も、子供達の笑顔いっぱいのイベントにてご一緒させて頂けたら幸いです。」
■担当講師の感想
コロナの影響で2年ぶりの開催ということもあり、事前打ち合わせの段階から、我々だけでなく、依頼側のご担当者の方々も久し振りの開催を心待ちにして下さっていることが伝わってきました。募集においては、オリジナルのポスターも作成し、予想以上に応募していただけました。今回、一時間半の中に講義・工作授業・飛距離コンテスト・表彰と凝縮したプログラムにしたことや、全学年が参加して縦割り班2クラスにするという珍しい状況であった為、事前打ち合わせや事前下見を数回行い、教室からの移動時間等も含めた時間配分のシミュレーションを行ったうえで当日に挑みました。それでも当日は時間が足りなく、移動や飛距離コンテストの際には、やや慌ただしい状況になってしまいましたが、当日は、依頼側のご担当者の方々(4名)、高校生(同校卒業生2名)、オブザーバーの先生方(3名)が先回りをして積極的にお手伝いをして下さったおかげで、無事に全員笑顔で終了することが出来ました。当日は全員が暑さで汗だくの状態でしたが、一つとして同じではない参加者36名分それぞれの「空飛ぶおもちゃ」が完成し、精一杯の力を込めて遠くに飛ばす子供達の姿を見て、講師の我々の方が元気をもらえたような気がします。全学年混合の縦割り班2クラスでの参加という点は特段問題もなく、寧ろ低学年の生徒達は、同じテーマで様々な工夫をして遠くに飛ばすお兄さんお姉さん達を見て良い刺激を受けているように見えました。また、依頼側のご担当者の方々が最初から最後まで非常に熱心にご協力下さり、校長先生も当日は終日授業を見守って下さり、とてもありがたかったです。
知的財産特別授業「東京都立八王子桑志高等学校」
- 日時
- 2022年7月12日(火) 9:00~12:00
- 対象者
- デザイン分野の高校3年生70名(2クラス)
- 会場
- 東京都立八王子桑志高等学校
- 講師
- 太田 努、深澤 潔
- 授業
- デザイン分野の生徒2クラスに対して、1時限目:知的財産全体の概要(担当:太田)、2時限目:意匠・著作権(担当:深澤)について講義を行うとともに、3時限目:著作権侵害についてのグループワーク(担当:太田・深澤)を行いました。
知的財産全体の概要については、弁理士業務紹介、知的財産権の種類とそれぞれのポイントを紹介しました。もしも知的財産権制度がなかったらどうなるか、などを生徒と一緒に考えながら、知的財産に対する捉え方を共有しました。
意匠については、意匠権で保護される意匠とはどのようなものか、といったことなどを動画を利用して紹介しました。著作権については、高校生が創作した詩を題材とした電子紙芝居にて著作権や著作者人格権の侵害とはどういうものかを紹介した後、特に複製や引用について補足説明しました。
グループワークは実際の著作権侵害事件を題材として、著作権侵害の成否やそのように判断した理由を、5~6名を1グループとして各グループにて議論及び結果発表してもらいました。
■ご依頼者様のコメント
今回、70名の生徒に知的財産特別授業を3時間もやっていただきありがとうございました。先生方の経歴を分かり易く紹介していただいたうえ弁理士の仕事について分かり易く説明していただいたおかげで「知的財産権」という生徒にとっては難しく受け止めていたのでは思っていましたが、まるで話のキャッチボールみたいになって生徒も積極的に挙手をして参加できたと感激しました。また、豊富な教材を用意していただき生徒も大変喜んでいました。電子紙芝居では新採の教員も参加させて頂き、生徒の人気者になり、他校の新採教員に比べ、幸せ者で在職でき、感謝いたします。また、ヒット商品はこうして生まれたの冊子と電子メモ帳のお土産も大変感謝いたします。生徒は大変喜んでいます。今後ともよろしくお願いいたします。
■担当講師の感想
視聴覚設備が整った教室での授業でした。3時間の長丁場でしたが、所々で挿入したクイズや動画などの効果か、多くの生徒が最後まで取り組んでくれました。電子紙芝居では学校の先生や生徒の一部にセリフの一部をお願いしたところ快くお引き受けいただきました。講師からの問いかけやグループワークにおいて的外れな回答・議論はなく、生徒たちは的確な対応ができていました。単に講義を聴くだけでなくグループワークを含めて学校の先生や生徒たちも授業へ参加いただけたことで、知的財産により興味を持ってもらえるようになったのではないかと思いました。
神奈川
知的財産特別授業「平沼小学校」
- 日時
- 2022年12月17日(土) 8:45~12:05
- 対象者
- 小学校1・2年生 17人、3・4年生 21人、5・6年生 18人
- 会場
- 横浜市立平沼小学校 1階多目的ルーム
- 講師
- 金子正彦、岩永勇二、丸山輝、坂田樹
- 授業
- (1)1・2年生 片手でもてるかな 8:45~9:45 岩永/金子
最初の15分程度pptを用いて発明/弁理士について説明を行い、発明工作30分、発表15分程度行いました。
(2)3・4年生 ペン立て 9:55~10:55 金子/丸山
最初の10分程度電子紙芝居(レオくん)を上映、その後5分程度でペン立ての説明、発明工作を30分程度、発表15分程度で行いました。
(3)5・6年生 ペーパータワー 11:05~12:05 岩永/丸山
5・6年生のみ事前に自宅で弁理士について調べてきてもらい、最初の2~3分で調べてきた内容について発表頂きました。その後pptを用いて発明/弁理士についての説明、事務所弁理士について(岩永)、企業弁理士について(丸山)の説明を10分程度行い、発明工作35分程度を行いました。発明工作は3~4人のグループに分かれて実施しました。
■ご依頼者様のコメント(依頼元担当者のお手紙より)
子どもたちも「とても楽しかった!」と教室に戻ってきて報告してくれました。
準備段階からいつも丁寧な打合せや材料等のご準備などなど、たくさんお世話になり、本当にありがとうございました。
子どもたちがもっと発想に苦労するかと思っていたのですが、アイデアが自然に出てくる様子にも驚きました。
■参加してくれた生徒のコメント(一部抜粋)
・教えてくれてありがとうございました。発明のヒントクイズが楽しかったです。今度家で発明をしたいです。(1年生)
・私は弁理士という仕事を初めて知りました。発明工作も入れやすさや、どんなえんぴつ入れにするかを話すのが楽しかったです。最後までできなかったけれど、すごく楽しかったです。ありがとうございました。(3年生)
・今回の講座で弁理士の仕事と、仲間と何かを成し遂げる楽しさを学びました。チーム全員で臨機応変に組み立てて作品を作り終えて楽しかったし、頑張った作品で優勝することもできたのでとてもうれしかったです。弁理士の方々、ボランティアの方々も今日は本当にありがとうございました。(6年生)
■担当講師の感想
・事前準備について
9/12、12/6に現地でご担当者様と実施内容の打ち合わせを実施しました。現地でやることで当日のイメージがついて、実施して良かったと感じました。
・ボランティアについて
岩崎学園 情報科学専門学校の生徒5人とPTAの方1名がボランティアとして参加頂けました。当日朝に15分程度内容を説明しただけでしたが、発明工作時に児童のフォローに入って頂けて助かりました。
・児童について
発明工作に興味を持って応募してきてくれた児童なので、皆元気でやる気があり熱心に取り組んでいただけたと思います。特にペーパータワーはとても盛り上がり、時間が足りなくなりそうでした。
知的財産特別授業「横浜市立もえぎ野中学校」
- 日時
- 2022年9月22日(木) 14:30~15:20
- 対象者
- 中学2年生 134名及び担当教職員 8名
- 会場
- 横浜市立もえぎ野中学校体育館
- 講師
- 美川 公司、原田 潤子
- 授業
- 依頼元のご要望により、「職業講話」として、知的財産の概要及び弁理士の職業(弁理士になった動機、資格の取り方、資格取得後のやりがい、及び普段の生活との両立等)について、講師それぞれの体験を踏まえ、ppt使用の講義形式で授業を行いました。
■ご依頼者様のコメント(依頼元担当者のお手紙より)
先日は私どももえぎ野中学校2学年主催の職業学習会(職業講話)におきまして、ご多用中にもかかわらずご講話を賜り、誠にありがとうございました。厚くお礼申し上げます。
ご講話に対する子供たちのお礼状がまとまりましたので、お送り申し上げます。
子供たちも今回の学習会を通して、自分の進路や将来について考えるきっかけになったようで、私たち教職員一同心から喜んでおります。
また機会がございましたら、ぜひご講話を賜りご指導くださいますことをお願いして、お礼の言葉にかえさせていただきます。
ご自愛をお祈り申し上げます。
■参加してくれた生徒のコメント(一部抜粋)
「今まで知らなかった弁理士という職業に少し興味が持てました。特許という言葉は知っていたけれど、身の回りの物やカップラーメンにたくさんの特許があるのは知らなかったです。」
「弁理士というお仕事は聞いたことがあったのですが、弁理士の方がどういうお仕事をされているのか今まで知らなかったのですごく勉強になりました。自分の未来がどうなるのか全然わからなくて、不安になることもたくさんありますが、今自分にできることを精いっぱい頑張って、自分に合った仕事を見つけられるようになりたいです。」
「私は小学生のころから弁理士という職業を知っていて、とても楽しみにしていました。実際に今回お話を聞いて、1つのモノにこんなにたくさんの工夫や権利があるのだとおどろきました。」
「「やりがいのある」「楽にできる」仕事を探すことが大切だ、という図の説明が、まだ将来の夢がない自分にとって、とても大切な考え方だなと思いました。」
「弁理士という職業は知りませんでしたが、講話をしていただいたおかげで、将来の視野が広がりました。また、先生方の職業の選び方なども、とてもためになりました。」
「どんな仕事かだけでなく、なぜ弁理士になったかなどを聞くことができて、将来何の仕事をしたいか参考になりました。」
■担当講師の感想
今回の授業は、本来は本年1月下旬に開催予定であったところ、コロナ禍により中止になり、6月に復活予定でしたがこちらも酷暑で延期となり、ようやく9月開催にこぎ着けたものです。その間には、授業規模及び校内の開催場所の変更があり、従来にも増して事前調整が重要でした。
そして、依頼元との意思疎通を入念に行った結果、大変有意義な授業ができ、参加してくれた生徒一人一人からの感想文も頂くことができました。
事前調整と先方の意図の確認の必要性を改めて感じた授業でした。
知的財産特別授業「神奈川県立柏陽高等学校」
- 日時
- 2022年8月23日(火) 10:00~12:00
- 対象者
- 高校1年生 1名 、担当教諭 1名
- 会場
- 神奈川県立柏陽高等学校 教室
- 講師
- 川嶋 聡
- 授業
- 授業の内容は以下である。
(1) 知的財産権に関する概要
(2) 産業財産権に関する概要
(3) 特許、実用新案、意匠、商標に関する基本的な内容
(4) 特許のアイデア出しのワークショップ
(5) 特許の権利範囲についてのワークショップ
(6) 動画(もうけの花道[中国地域知的財産戦略本部])による特許に関する話
当日は説明資料を画面に映して説明をした。参加者が1名のため説明資料に基づいて対話形式で説明及び質疑応答を行った。
アイデア出しでは、身近な課題に対して自分の解決策を出してもらった。権利範囲についてはより発明の本質を自ら考えてもらった。動画をみてもらい、製造方法の権利取得と改良した製品と特許権について理解を深めてもらった。
■ご依頼者様のコメント
依頼者からは以下のコメントを授業後のメールでいただいた。
「私は、経済や商業関連のことに興味があってこの講義を受けようと思ったけど、弁理士の仕事に少し興味を持った。特許を取ることは自社の製品を守ることだと思っていたけど、特許得ても技術が公開されて利益にならないこともあることやノウハウとして技術を守る手段もあることを知れてよかった。大人になって、私がどんな仕事をしているかは全然想像がつかないけど、この話を聞いてさらに視野が広くなったと思う。ありがとうございました。」
■担当講師の感想
参加者の生徒は、将来は考古学を学びたいと話していたので、初めから知的財産に興味があって参加したのではなかったと思う。そういう生徒の方が新しい世界に興味を持って頂いたことはとても良かった。
授業は座学で一方的な説明ではなくワークショップを取り入れて対話形式で行ったことは、参加者が講義に集中できたことに繋がったと思う。
高校生への知的財産の授業を初めて体験したが、身近なテーマ等を取り入れることでぐっと興味が増していくと感じた。
総体的にみて、こちらが伝えたいことは概ね理解して頂いたと感じた。
知的財産特別授業「横浜市民活動支援センター「みどりーむ」」
- 日時
- 2022年8月20日(土) 10:00~12:00
- 対象者
- 1、2年生の親子/計9名
- 会場
- 横浜市緑区市民活動支援センター みどりーむ
- 講師
- 遠田利明
- 授業
- 横浜市緑区市民活動支援センターみどりーむにて、小学生低学年を対象に、2022ちょっと先生の夏休みこども体験講座を行いました。
体験講座は、新型コロナウィルス感染症の影響により、3年ぶりの開催となりました。例年(3年前まで)であれば、午前中1時間ごとに2回行われ、1回の開催時間には複数の講座(ブース)が設けられていました。しかし、今年度は、感染症予防の観点から、午前中に、大部屋にて扉や窓を解放した状態で、本講座を1回のみの開催となりました。また、参加人数も、例年の半分から1/3程度に抑えて、親子を1組とする5組にて行いました。
体験講座では、夏休みの自由研究を考慮して、知財工作授業としてペン立て(物入れ)の工作を行いました。発明(工作)の課題を、「机の上にある様々な大事な物をうまく片付けられ、そして、みんなにかっこよい(かわいい)とほめてもらえるような、自分だけのペン立て(物入れ)を作ろう」にして、工作に取り込んでもらいました。手順どおりの工作ではなく、自分で想像力を働かせて取り組む工作に初めは戸惑いも感じているようでしたが、親子で楽しく話し合い、イメージを膨らませるうちに、かっこよく(かわいく)装飾を施した個性豊かな自分だけのペン立て(物入れ)を完成させることができました。子供たちには、出来上がったペン立て(物入れ)について、工夫点や、意匠性(装飾点)などをそれぞれ発表して頂きましたが、全員、自信をもって発表することができ、親御さんにもたいへん満足していただけました。子供たちは、自分の作品(発明)を「家で使うんだ」と言って、手提げ袋に大事に入れて持ち帰ってくれました。
■みどりーむ ちょっと先生方の感想
主催者側、及びちょっと先生方より以下のコメントを頂戴いたしました。
同じもの(見本)を作らせるのではなく、アイディアで作らせる弁理士会のやり方にたいへん感心しました。子供たちも親御さんも楽しかったようで、非常によかったです。
■■担当講師の感想
親御さんとの相談や、親御さんからのヒントに基づいて、子供たちからは、親御さんもビックリするようなアィデアが生まれたことについて、改めて、子供の想像力の逞しさに感服しました。
また、ちょっと先生の夏休み子ども体験講座は、みどりーむにおける夏の人気講座ですが、新型コロナウィルス感染症の影響により2年間開催できませんでした。そのため、子供たちが、久しぶりに楽しく体験講座(発明工作)に参加することができ、そして、子供たち、親御さん、ちょっと先生、及びみどりーむ相談員方々に大変喜んでいただけたことについては、たいへん安堵しました。
知的財産特別授業「横浜市泉区民文化センター」
- 日時
- 2022年8月19日(金) 10:30~11:30, 14:00~15:00
- 対象者
- 小学生12名(3年生以下:6名、4年生以上:6名)、幼児1名
- 会場
- 横浜市泉区民文化センター テアトルフォンテ ギャラリー
- 講師
- 美川 公司、太田 努
- 授業
- 午前と午後で、下記の通り計2回の小学生向け発明工作授業を行った。いずれの回も、自己紹介、弁理士の職業紹介、および工作課題の説明(約5分)→工作時間(約45分)→製作物の発表(約10分)の流れで進行した。授業終了後には、ノベルティとして動物クリップペンを配布した。
(1)午前の部「片手でできるかな」(進行:美川)
参加者は小学校高学年2名、小学校低学年5名、幼児1名(保護者5名)。小学校低学年を対象に募集したが、きょうだいで一緒に参加するグループがあったため、上記の学年構成になった。当初、幼児には難しい課題ではないかと心配したが、保護者の方にフォローいただきながら発明品を完成させることができた。また当該幼児には、シールで発明品を装飾するという課題に別途取り組んでいただくことで、最後まで飽きることなく授業に参加していただくことができた。小学生の参加者においては、すぐに課題に取り組む子や悩みつつ試行錯誤を繰り返す子がいたが、最後は全員が時間内に発明品を完成させることができた。中には、腕に装着可能な作品をつくった子どももおり、全員がとても柔軟で独創的なアイデアを発揮していた。
(2)午後の部「スマートフォンをおく台」(進行:太田)
参加者は小学校高学年4名、小学校低学年1名(保護者3名)。小学校高学年を対象に募集したが、こちらもきょうだいで一緒に参加するグループがあったため、上記の学年構成になった。美川委員の発案で、スマートフォンを縦にも横にも斜めにも置ける台を発明していただくことにした。「斜め置き」を可能にする台をつくることは相当難易度の高いものだったが、多くの子どもが工夫を凝らしてなんとかクリアした。惜しくも「斜め置き」ができなかった子も、コンパクトに収納可能な台や、極限までシンプルな構造にこだわった台をつくるなど、各自が創意工夫を凝らしている様子がうかがえた。
■ご依頼者様のコメント
本日のワークショップにつきまして、多大なるご協力を頂き、ありがとうございました。お陰様で、大変楽しい思い出に残る事業になりました。今、アンケートを集計しておりますが、みなさんとてもいい感想を書かれていました。集計ができましたら、お写真とともにお送りさせて頂きます。また、弊社他施設でも先生のご尽力を頂戴するかと思いますが、今後とも末永くよろしくお願い申し上げます。本日は誠にありがとうございました。
■担当講師の感想
参加いただいた生徒の皆さんがとても積極的で、そのうえ保護者の皆さんとご依頼者さまも非常に協力的だったため、すごくやりやすい環境でした。上述した通り、生徒の皆さんはその独創的なアイデアをいかんなく発揮されておられました。特に、限られた時間の中で苦悩しながらも見事に作品を完成させていく様子は印象的でした。また保護者の皆さんには、生徒の工作が安全に行われるよう見守りつつ、フォローは最小限の範囲に徹していただき、子どもを主役とする授業作りにご協力いただきました。ご依頼者さまには、前日までの広報や参加者募集のほか、当日の会場設営および授業の見守り、さらにアンケート作成・集計までしていただき、大変お世話になりました。今回の発明工作授業について、アンケートでも高評価をいただきましたが、ひとえに、この場をご用意いただいた関係者の皆さまのおかげだと思っております。この場を借りて厚く御礼申し上げます。なお参加者数は、当初募集していた定員(各回24名)には満たなかったものの、むしろ講師が一人一人の参加者とじっくり対話できる人数であったため、ちょうどよかったと感じています。繰り返しになりますが、とてもやりやすい環境で、講師にとっても刺激のある授業になりました。本当にありがとうございました。
知的財産特別授業「中央区教育委員会」
- 日時
- 2022年8月19日(金) 14:00~16:00
- 対象者
- 小学5年生 34名
- 会場
- 中央区立教育センター
- 講師
- 谷島 隆士、根岸 宏子、藁科 えりか
- 授業
- 概要は以下のとおり。
1.座学(30分)
2.移動時間(15分)
3.工作1(45分):「片手で持てるかな?」
4.工作2(20分):「フライングディスク」
5.感想文記載、提出、事務連絡など(10分)
各詳細は以下のとおり。
1.座学(30分)
視聴覚室で「発明とは?特許とは?」の説明、音声入り紙芝居の視聴、身近な発明の説明を、担当講師ごとに行った。特に、谷島委員から「発明とは?特許とは?」「弁理士とは」の説明、身近な発明として、根岸委員から「泡で出るせっけん」の具体的な構造の紹介、藁科委員からカップヌードル、ハルカちゃんのスコップの説明を行った。カップヌードルは、実際に縦に切ったものを提示した。
2.移動時間(15分)
実験室への移動がてら、廊下に準備された発明協会様の「本物・偽物展」を閲覧した。実験室移動後は、座学で紹介した「泡で出るハンドソープ」(ビオレお花・肉球型の泡スタンプハンドソープ)を試しながら手洗いを行った。
座学では指定番号のとおりに着座しておとなしかった子ども達も、この時は友人と固まって「どこが違うの?」とにぎやかに。実験室でも指定番号のとおりに着座したが、友人とおしゃべりして熱を保ったままの子ども達は、「ハンドソープかわいい!」などと徐々に感想を口にするようになっていた。
3.工作1(45分):「片手で持てるかな?」
実験室で「片手で持てるかな?」の説明、各自実施(感染症予防対策のため、グループでの工作ではなく各自実施可能な工作を委員内で選択)。紙コップ、紙皿、方眼紙のみを使用して、ジュースとポップコーンとを同時に片手で持つことのできるものを作成していただいた。
子ども達は思い思いの工作を行っていた。簡単にさっと完成させてしまう子ども、どう工作してよいか戸惑う子ども、アーティストさながらの大作を完成させる子ども、工作よりも名称(商標)やデザイン(意匠)に凝りだす子ども…などなど。講師がフォローしつつ個々の工作を完成させ、子ども達には「目的や材料は同じでも、実際に完成するものはひとりひとり違う。発明はひとつではない」ことを体感していただけたかと思う。子ども達の中で希望者のみ作品を発表していただいた。
4.工作2(20分):「フライングディスク」
実験室で「フライングディスク」を各自実施し、廊下で飛行テストしていただいた。飛行テストは、安全配慮のため講師同伴のもと廊下で2名ずつ行った。講師から指示したわけではなかったが、初めに廊下で「なにも手を加えないそのままの紙皿」の状態でテストを行い、どのぐらい飛行するかを試している子どもが多数見られた。
子ども達は「片手で持てるかな?」の熱の冷めやらぬ中、思い思いのフライングディスクを生き生きと作成していた。飛行テストでは体を動かすのがよかったのか、パワフルに飛行テストを行っていた。
5.感想文記載、提出、事務連絡など(10分)
感想文の提出、日本弁理士会から動物ペンのノベルティ贈呈など。最後には「発明家、弁理士になりたい!」「縦に切ったカップヌードルはもらえますか?面白かったからもっと見たい!」など前向きな感想が多く聞かれた。
■ご依頼者様のコメント
とても充実した授業をありがとうございました。特に発明工作では、子ども達も自由な発想で色々な作品をつくり、時間が足りないほど集中して取り組んでいました。最後には、「将来は発明家になりたい!」という声もあり、楽しく授業に参加できました。ありがとうございました。
■担当講師の感想
1.の座学ではおとなしかった子ども達も、移動時間で友人とおしゃべりをしたり、工作で手などを動かしているうちに自然とわいわいと楽しめるように、かつ、自分の意見を出すようになっていた。総じて学習意欲も高く、集中して楽しんでくれている印象だった。また、発明協会様の「本物・偽物展」も、「偽物は時計の竜頭の形が違う」など細かく専門的な見分け方を教わりつつ、積極的に閲覧していた。
記載された感想文や、実際に聞かれた感想でも、講義で伝えたかった内容を子ども達が理解できた様子が理解された。また、子ども達からは素直に「楽しかった」との意見が多く、講師だけでなく子ども達にとっても有意義な時間であったと感じた。
知的財産特別授業「十日市場地域ケアプラザ」
- 日時
- 2022年7月29日(金) 10:00~11:30
- 対象者
- 小学生(1~6年生):12名 保護者:6名
- 会場
- 十日市場地域ケアプラザ 多目的ホール
- 講師
- 岩永 勇二
- 授業
- 1.「パン職人レオ君(第1章)「発明」ってなあに?」の電子紙芝居(約8分)
自動音声で見てもらいました。
2.君も今日からエジソン(発明や特許について。発明練習:約20分)
小学生の発明の紹介と発明練習を中心に、短縮バージョンで行いました。
3.回転台の発明工作(説明5分、工作45分、片付け・アンケート10分)
ちょっとした不便を解消する発明として回転台を発明工作してもらいました。
完成したお子さんから順番に何人かに作品を発表してもらいました。
低学年のお子さんの多くは保護者(母親)と一緒に発明工作していました。
■参加者の感想
参加者したお子さん(保護者)からのアンケートでは、以下の感想がありました。
<お子さん>
「特許についてよくわかりました。もっと特許について知ってみたいと思いましたまた参加したいです」、「少し難しかったけど作るのは楽しいです」、
「難しかったけど楽しかった。工夫したのは紙コップで安定感を出したことです」
「他にも色々作ってみたかったです。作り方から考えておもしろかったです」
「思ってたのが作れてうれしかったです」、「色々な所が工夫できて楽しかった」
「発明っていまいちよくわかっていなかったけど、最初のビデオでわかりました」
「発明するのが難しかった。いろんな作品があっておもしろかった」
「色々な事を知れたこの時間めっちゃ楽しかった。回転台を作れて楽しかった。
またやりたいです」
<保護者>
「一年生なので少し難しそうでしたが、”こうやったら回るかな” ”どうしたらいいかな”と一生懸命考えてとてもいい経験になったと思います」、「親子で向き合いながら時間を過ごす機会をいただいてとてもありがたいと思います」、「子どもと一緒に一つの事を考えて同じ時間を過ごす事が暫くなかったので良い時間でした」、「一緒に参加して色々考えている事がわかりました。やってみようという気持ちを育てていきたいと思います」
■担当講師の感想
昨年度とは異なる工作をご要望とのことでしたので、提示したいくつかの候補から「回転台」をお選びいただきました。
想定よりも小学1~3年生の申込みが多く(半数ほど)、少々難しいかと心配しましたが、保護者の方もお子さんと一緒に発明工作していただき、協同作業する良い機会になったようで良かったです。
発明、特許、弁理士について初めて知る良い機会になったかと思います。
埼玉
知的財産特別授業「さいたま市少年少女発明クラブ」
- 日時
- 2022年10月29日(土) 14:40~16:00
- 対象者
- 小学1年生〜中学2年生(17名)
- 会場
- 産業振興会館(さいたま市北区日進町)
- 講師
- 赤塚正樹、雨宮三千代
- 授業
- (1) 知的財産権に関する授業(20分)(担当:雨宮)
①事前打ち合わせで、先方から、知的財産権をテーマにして欲しいというご依頼がありました。そこで、知的財産権には、特許権、意匠権、商標権、著作権があることや、それぞれの保護対象の違いを図や写真で説明しました。また、特許権を取得する理由やその手続き、特許要件等を説明しました。更に、著作権は、他の三権とは異なり、特許庁への出願手続きは不要であること、著作物の創作と共に発生する権利であること、著作権侵害になる例も説明しました。
②発明について、更に理解を促すために関東会のコンテンツを利用し、エジソンの発明内容や、「日本人の発明はどれでしょうクイズ」を行いました。授業への参加のモチベーションを上げてもらうため、積極的に挙手をしてもらいました。
③発明工作授業へと繋げるイントロとして、「カタシャンボトル」と「肩ブレラ」を説明しました。これらの例を用いて、日常生活の中での困りごと(課題)を明確にし、その課題を解決するために発明を行う、という流れで話をしました。
④本日の発明授業「片手でもてるかな」につなげるため、状況設定を説明しました。
二人の少年、大ちゃんと浦ちゃんは、友達同志です。二人は、浦和美園にサッカーの試合を見に行きました。大ちゃんは大宮アルジージャ、浦ちゃんは浦和レッズのフアンです。二人は、今、大好きなポップコーンとコーラを買って、両手に持っています。そこに、お父さんから電話がかかってきました。
大ちゃん:
「浦ちゃん、悪いけど、僕のズボンのポッケから、スマホ取ってくれない?」
浦ちゃん:
「えー、無理だよ。僕、コーラとポップコーンで両手ふさがっているもん」
大ちゃん:
「えー、僕もだよ。どうしよう、スマホ取れない……」
みなさん、困りましたね。ちなみに、お父さんの電話の内容を聞いてみましょう。
お父さん(赤塚、声で出演):
「あ、大ちゃん、お父さんだよ。チケット、大ちゃん持っているよねー。お父さん、チケットないから入れないよ。入り口まで来てくれないかな?」
これは、大変、絶対に大ちゃんは、スマホに出ないといけません。
さあ、みなさん、ここで問題です。大ちゃんは、両手にコーラとポップコーンを持っているので、スマホに出られません。どうしたら、この課題を解決できるでしょう?
紙コップと紙皿を一つにして、片手でもてるような物を発明してください。
その際に、形だけではなくて、色や模様をつけても良いです。自分のマークを作ってつけても良いです。さあ、始めましょう。
(2) 発明工作(30分)(担当:赤塚)
題材:片手でもてるかな
•3人用長テーブルに、ほぼ家族単位で着席されました(保護者10名、子供17名)。当初は、子供だけが工作をすることを予定していましたが、保護者の方や発明クラブの指導員の方も工作に参加してくださいました。保護者と一緒なので、子供たちは楽しそうでした。
•ハサミとテープを使って作るので、皆さん、大まかな形は早くに作り上げたのですが、作るうちに色々な課題が見えてきて、detailにこだわりだしました。
例えば、①着色や模様、ポップコーンをお皿からこぼれないようにするにはどうしたら良いか、②飲み物がポップコーンに染みないようにするにはどうしたら良いか、③皿とコップを簡単に分解して捨てるようにするにはどうしたら良いか、SDGSを考えて、テープを使わずに組み立てるにはどうしたら良いかなど、子供も大人も様々な課題を見つけ出し、解決する手段を考えていました。
(3) 発表会(30分)(担当:赤塚)
•子供たちに前に出てきてもらい、作品をみんなに見せて、発明の特徴や工夫した点を発表してもらいました。最初は恥ずかしがっていましたが、数人発表したら、積極的に前に出てきてくれました(子供12人、保護者3人、指導員2人発表)。
最後に、関東会のコンテンツの作品例を紹介しました。
■ 子供達の感想(感想文より)
•「知的財産」について、授業でよくわかりました。
•実際に作ってみて、一つの物を作るのにも様々なアイデアが出ていて驚きました。
•発明作品を作る時、結構すぐに思いついたけど、やってみたら意外と難しくて、その考えが似ている人が結構いて、こういう物を、特許をとってしっかりとしたものにするのは、とても難しいことだとわかりました。
•周りが作っていないものを考え、作るのは大変でした。同じテーマで作ると、思ったよりかぶらずに、人それぞれの個性が出ていました。機能やデザインのどちらを優先するかも、みんな個性が出ていました。
•一つの課題についてのみんなのアイデイアが面白かった。みんなの作品を見て、色々なアイデイアが更に浮かんできて、どんどん、付け足したくなった。また、こういうことをして欲しい。
•もっと工作したかった。ポップコーンがこぼれないようにした。
•みんなのアイデイアを見ていて、いろいろやってみたいと思った。自分も、何か不便なものを便利にするために色々作りたい。
•発明するのは難しかったけど、意外といいものができました。
•亀にするのをがんばりました。上手にできてよかったです。
■ 保護者の感想(感想文より)
•「知的財産」という言葉は以前より知っていましたが、詳しくは知りませんでした。本日の講習は、やさしくて大変わかりやすく楽しかったです。
•同じ題材でも、年齢やその人の考えによって、色々なアイデイアが出てきて面白かったです。発表では、子供達の方が、ワクワクする案が多かったようです。
•久しぶりの工作は楽しかったです。このような機会を設けてくださりありがとうございました。
•親子でアイデイアを考えながら、楽しい時間を過ごすことができました。
•普段から、何でだろう、不便だな、など疑問に思うことができることが、発明には大事だなと思いました。
■ ご依頼者様のコメント
10月29日は熱心なご指導頂きありがとうございました。
■ 担当講師の感想
(雨宮)
•依頼されたテーマが「知的財産権」で、小学生に何を説明したら良いのか戸惑いました。座学で20分以内でないと子供は飽きると思い、時間的な制約のため、簡単なことしか説明できませんでした。
しかし、子供たちへのメッセージ「発明は、生活の不便を解決するためのもの。みんなも、自分の周りの人たちが困っていたら、何か助けるようなものを考えよう。そういうことが発明につながるよ。」は、伝わったような気がします。
•今回、紙コップと紙皿を30人分用意したのですが、クラブ員の兄弟姉妹や保護者が積極的に参加してくださる場合もあるので、もう少し多めに用意すればよかったと思いました。
•発表会は、非常に盛り上がりました。発表の時には、発明の内容と、どこを工夫したのかを説明してもらいました。子供たちは、予想もしないような発想をするので、それを聞くことは、大人も子供も、非常に勉強になりました。せっかく作った作品なので、アイデイアの発表会は絶対必要だと思います。
•動物クリップのお土産は大人気で、兄弟姉妹の分を考えていなかったので、(今回足りましたが)、余分に申し込めば良かったと思いました。
(赤塚)
•部屋の広さ・明るさ、机・椅子の配置、参加者の詳細など、当日会場に行って初めて分かったことが結構あり、その場で臨機応変な対応をする必要がありました。これは他のケースでも同じことが起きる可能性がありますので、担当者はそういう認識(心づもり)をしておくとよいと感じました。
•指導員の方が上手にサポートしてくださったこともあり、授業や工作時間が想像以上にスムーズに流れ、最後の発表の時間を多めに取れたことで、参加者が沢山の作品を見る機会を作ることができ、とても良かったと思いました。
茨城
知的財産特別授業「ひたちなか少年少女発明クラブ」
- 日時
- 2022年8月6日(土) 9:30~12:00
- 対象者
- 小学生(3~6年生)20名程度、 保護者10名程度(ひたちなか市少年少女発明クラブ指導員7~8名)
- 会場
- ふぁみりこらぼ(子育て支援・多世代交流施設)
- 講師
- 岩永 勇二、荻 弥生
- 授業
- 9:00~9:30参加者受付
9:30~9:35始めの会
9:35~10:20講義
10:20~10:30休憩
10:30~11:20実習
11:20~11:30片付け
11:30~11:40アンケート
11:40~11:45終わりの会
11:45~12:00会場片付け
12:00~12:15反省会
講義の始めに講師の紹介を行いました。次に、「パン職人レオ君の物語第一章」の電子紙芝居を視聴しました。次に、「君も今日からエジソン」に沿って身近な特許製品および小学生が発明した特許製品についていくつかの例を紹介しました。特許製品の例として挙げた「飲みこむ力が弱い人のためのトロミ剤」
については、実際に水に溶いてどのようなとろみが出るかを実験して見ていただきました。次に、具体的な課題を設定し、それを解決するための手段を皆さんに考えていただきました。発明は、エジソンのしたような大発明だけではなく、身近なところにある「困ったこと」(課題)を解決するための手段であることを説明しました。いずれの講義内容においても、問いかけると必ず複数人の挙手があり、参加者の積極性が高いことが伺えました。
休憩を挟んだ後、発明工作「片手で持てるかな」の実習をしました。実習は、参加者1人1人に行っていただき、保護者の皆さんにも実習していただきました。ほとんどの児童がスムーズに作品作りを行っていました。実習中は、講師が児童にアドバイスや応援のために声を掛けました。作り終えた児童の作品を順番に紹介しました。制作した児童に、作品の工夫点や製作する上で大変だった点を答えていただきました。
工作授業の後、アンケートを記入してくれた児童に弁理士会から動物クリップペンを渡しました。その他、「ヒット商品はこうして生まれた!」、漫画「特許ってなに?」、「弁理士Info」を持ち帰っていただきました。
終わりの会終了後、発明クラブの指導員の方々と講師で反省会を行いました。
■ご依頼者様のコメント
反省会において、以下のコメントをいただきました。
・事前準備はメール連絡のやり取りでスムーズに進んだ
・講義の途中で声掛けをしたことが子供の興味を引き付けて良かった
・授業の内容は、小学校3年生でも理解できたものと思われる
・発明と特許の違いが分かりにくかった
・特許権で損得する金額について、具体的な数値があると良かった
・発明の語源、特許制度の始まりの話があると良かった
・各作品について、他の児童が前向きな評価(改善点の提案)をし合う時間があると良かった
・親子で参加している方には子供から親の作品への意見やアドバイスを言う時間があると良かった
■参加者の感想(一部紹介)
「楽しかった。作った発明でいっぱいお金を稼いでみたいです。またやりたいです」「特許は大切なんだと思いました。特許で保護できるのはすごいと思います。学んだことを活かしたいです」「初めて特許や弁理士などの言葉を聞いたのでとても勉強になりました」「工作が楽しくてうまくできてよかった」
■担当講師の感想
ひたちなか少年少女発明クラブ様より昨年度に引き続きご依頼をいただきました。授業の準備も当日の進行も何も問題が無く済み、発明クラブ様からもご好評をいただけたと思います。
授業自体について、岩永先生の実験を交える等の子供たちを飽きさせない工夫がとても効果的であったと思い、大変勉強になりました。
実習については、なかなか工作が進まない子がいました。その子の話を聞きながらアドバイスをしましたが、実習の現場でどのように声掛けをしたら創作意欲が沸くか、考えたいと思います。
栃木
知的財産特別授業「栃木県立足利工業高等学校」
- 日時
- 2022年7月14日(木) 13:25~14:10
- 対象者
- 産業デザイン科 2年生 計38名
- 会場
- 栃木県立足利工業高等学校
- 講師
- 岩崎孝治、高原千鶴子
- 授業
- 足利工業高校は、2015年に創立120周年を迎えた工業高校で、①充実したキャリア教育、②多資格取得への挑戦等の特色ある教育活動を行っている学校でした。また、特許庁・意匠登録第1号の「雲井織」が所蔵されていました。
授業は、意匠・商標・著作権・肖像権・パブリシティ権等の概要、併せて、栃木県の企業が創作し、「とちぎデザイン大賞」を受賞した、意匠・商標「スマイルストロー」「アトピー患者向け子どもパジャマ」「フロントガード」「足ぽかシート」等について説明しました。また、栃木県のいちご「とちおとめとスカイベリー」の異なった知財戦略についても紹介をしました。
■生徒のコメント (感想文の抜粋)
知的財産権について学ぶ貴重な機会を下さりありがとうございました。著作権について深く知ることができて産業デザイン科として、これから先社会に出る人間として、とても大切な授業を受けることができました。また、商標には、名前やロゴだけではなく、ちょっとしたメロディーもあると知り驚きました。権利や法については難しく、なかなかゆっくり理解ができるタイミングが無かったため、今回の授業にとても感謝しています。
■担当の先生のコメント
講師の先生のご説明がとてもわかりやすく、生徒、教員ともに知的財産権について理解を深めることができました。
生徒は情報や家庭科、社会でも学んでいたようですが、教科書だけではわかりづらかった、意匠の保護の成功例・失敗例などの比較、商標についてはクイズをしながら知ることができ、とても楽しかったと話しておりました。また、著作物に関しての公開や複製について、生徒が気をつけるべき点がわかりました。また、本校は今年度文化祭のため、著作物に関しての公開や複製について生徒が気をつけるべき点がわかりました。
■講師の感想
産業デザイン科は、女生徒が3分の2を占めている科で、絵画を描いたり、デザインをしたり、卓上機織り機を使って反物を織ったりする授業で、工業高校というより、美術学校の様な明るい雰囲気の学校でした。講義中、眠ったり、私語をしたりする生徒さんは見当たらず、皆、興味を持って講師の話に耳を傾けてくれたので講師冥利に尽きました。
■意匠登録第1号「雲井織」
「雲井織(くもいおり)」は、栃木県足利市家富町(現)の機屋・須永由兵衛(すながよしべえ)氏が案出した「織物の縞」に関する意匠で、明治22年に意匠登録第1号になった、綿縮織物の一種で、青色と茶色の縦縞が交互に入り、絣(かすり)染めされた縦縞の途中に小星紋(小さい玉状のループ紋様)が入っていることを特徴としています。さらっとした手触りで吸湿性のある布地に仕上げられています。
知的財産特別授業「栃木県立宇都宮工業高等学校」
- 日時
- 2022年4月20日(水) 13:35~14:25
- 対象者
- 1学年8クラス 320名+教員多数
- 会場
- 栃木県立宇都宮工業高等学校
- 講師
- 亀崎 伸宏
- 授業
- 宇都宮工業高等学校は、文部科学省から、専門的職業人の育成を図る「スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール」に指定されたことがある学校になります。外部講師による講義をいくつも組み込んだ充実したカリキュラムとなっており、その第1回目の講義として招かれました。
授業は「知的財産権」の全般の理解を目的とし、座学形式で具体例を多く取り扱いました。地元ネタとして、ゆるキャラのとちまるくんⓇ、とちおとめ、スカイベリーⓇ、栃木県内の地域団体商標、GIの新里ねぎ、栃木県優良デザイン商品のTマーク等を取り上げたこともあり、また、入学して間もないこともあってなのか、多くの生徒さんたちが真剣にメモをとっていたことが印象的でした。
山梨
知的財産特別授業「アイメッセ山梨」
- 日時
- 2022年12月3日(土) 13:00~15:00
- 対象者
- 32名(未就学児: 3名、1~3年: 11名、4~5年: 4名、保護者14名)
- 会場
- アイメッセ山梨 4F大会議場
- 講師
- 遠田利明、三原秀子
- 授業
- 山梨県甲府市アイメッセ山梨にて、未就学児及び小学生を対象に、電子紙芝居、発明に関するクイズ、及びはつめい工作を行いました。
はつめい工作教室は、新型コロナウィルス感染症の影響により、3年ぶりの開催となりました。
はじめに、パン職人レオ君奮闘記の電子紙芝居を見ていただき、アイデア、具体化・工夫、発明、特許への流れをとおして、特許及びデザインにて模倣を防ぐ仕組みについての理解を深めていただきました。
次いで、便利なものに隠れている発明品や、そもそも身近な発明品はどうやって生まれたか等を題材にして、○×形式によるはつめいクイズを行いました。子どもたちには、クイズに対して○×を答えるだけでなく、積極的に正解となるその理由まで発言していただきましたが、その解答のレベルの高さには、たいへん驚かされました。
最後に、かっこいい『ペン立て』、かわいい『ペン立て』、面白い『ペン立て』、ちょっと変わった『ペン立て』等のオリジナルのペン立て(物入れ)を作製していただきました。今回は、参加者が未就学生から高学年までと幅広かったため、未就学生や低学年のお子さんには、ペンなど道具をキチンと整理できる便利な物入れを、高学年のお子さんには、便利な物入れに加えて、もう一工夫オリジナルな点を加えた物入れや、かっこよい(かわいい)意匠(デコレーション)をほどこした物入れ等、学年に応じて難易度を上げて、作製に取り掛かっていただきました。
その後、子どもたちには、教室の前に立っていただき、自分の作品について発表していただきましたが、皆、誇らしげに自分の作品をアピールする姿には、たいへん感銘を受けました。子どもたちに、発明者及び権利者として自分の名前が記入されている『こども特許証』を授与し、父母による写真撮影を行いましたところ、子どもたち及び父母にはたいへん喜んでいただき、うれしく思いました。
■主催者側及びご父母の方々からの感想
主催者側及びご父母の方々より、以下の感想をいただきました。
たいへんオリジナリティのある楽しい授業で、よかったです。また、未就学児の子どもたちも、お兄ちゃんやお姉ちゃん達と一緒に楽しんで作っていた姿が印象的でした。
最近はコロナの影響で子どもが体験できる行事がなくなってしまい、子ども対象の工作教室があると知ってうれしかったです。
■担当講師の感想
今回の発明教室は、甲斐クラフトフェアと同時開催となりました。そのため、発明教室には、物つくりが大好きな子どもたちが集まり、発明工作のポイントについて非常によく理解できる子どもが多かったです。発明(作品)としては、例えば、回転するペン立て、鍵付き引き出しを備えたペン立て、各種文具の寸法に合わせた設計のペン立て、切り株様のペン立て、クリスマス模様のペン立てがみられました。一つとして同じ作品がなく、ペン立ての構造やデザインなど様々な工夫を凝らし、多彩な作品がみられ、これらの多種多様な作品をみますと、改めて子どもたちの創造力の逞しさに驚かされました。