知的財産セミナー
イベントレポート
日本弁理士会関東支部主催
「知的財産セミナー2013」の最終回が東京で開催!
日本弁理士会関東支部主催の「知的財産セミナー2013」の最終回は、11月16日(土)に弁理士会館で約57名のセミナー参加者の下、開催されました。
セミナー第1部として、橋本虎之助先生より、「いかに模倣被害、技術流出の知財リスクに対応するか」について、お話がありました。
知的財産全般についてお話があった後、海外における模倣被害について解説がありました。中国における模倣の手口や、被害状況について具体的な話があった後、模倣の被害を防ぐためにはいかに知的財産、特に特許と商標が大事であるかについて具体例も交えてわかりやすく説明していただきました。
さらに、技術流出の問題で、大事なことは経営者の意識改革であり、社内の技術を棚卸してノウハウと知財とを分類して管理することが大事であると説明していました。
最後に、弁理士の活動を広めるために、弁理士会館の常設無料室で実施している無料相談や、弁理士ナビでの弁理士の検索方法について解説していただきました。
第2部では、伊藤夏香先生、岩見晶啓先生、尾関眞里子先生、栗原弘先生、中原亨先生、森友宏先生、高橋一哉先生、小山京子先生によって、「とんかつバーガー」という商標登録に関する寸劇が上演されました。セミナーの寸劇の進行や自他商品識別力等の専門用語の解説は、はっぴょんが行いました。
寸劇の途中では、自他商品識別力に関する簡単なクイズが2回行われ、全問正解者には商品が贈呈されました。参加者の方々は、皆積極的に参加されていました。
講義ではなく寸劇という形式であったため、商標になじみのない方であっても商標登録の可否や使用について理解しやすかったと思います。寸劇の途中では、商標権の侵害や登録される商標について解説されていました。寸劇の最後では、「嬬恋高原キャベツ」をモデルとして、地域団体商標の商標登録出願についての解説がありました。また、東京で登録されている地域団体商標として、「稲城の梨」や「江戸甘味噌」等が紹介されました。
第3部では、井上真一郎先生によって、「知財活用のメリットデメリット、知財活用事例の紹介」についてお話がありました。特許の出願かノウハウとして保護するのかという話の際には、コカコーラの事例を用いた具体的な解説がありました。
特許取得による他社の参入障壁となるメリットについては、井上先生がメカトロニクスメーカーに勤務していた頃の特許回避のための設計変更に苦労した話等、ご自身の経験を交えて説明していただきました。
意匠・商標を取得するメリットについても、初心者の方でもわかりやすいように丁寧に解説していただきました。参加者の方は、知的財産権取得による具体的なメリットが理解できたと思います。
最後に、羽鳥関東支部長から、特許料の減免制度や弁理士会で行っている無料相談についての説明がありました。その際、キャラクターのはっぴょんについても紹介されていました。
無料相談も、11件と大変盛況でした。当日、無料相談に申し込まれた方もいらっしゃったようです。また、土曜日にも関わらず、多くの方々に参加いただいた東京のセミナーは、大成功であったと思います。
関東支部主催の知的財産セミナーは、東京で全8回の工程を終了します。今後も、知財に関するセミナーを開催する際は、ホームページ等で告知致しますので、ご期待ください。